Stable Diffusionの「ノイズ」がイマイチ理解できない!ノイズ除去とは何が違うの?
このようなお悩みを解決します。
今回のテーマ
Stable Diffusionにおけるノイズ・ノイズ除去について理解する。
本記事はこんな人におすすめ
- Stable Diffusion初心者の方
- Stable Diffusionのノイズ・ノイズ除去について理解したい方
Stable Diffusionで画像生成していく上で「ノイズ」と「ノイズ除去」は重要な役割を果たします。まだ良く理解できていないって方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
それでは、どうぞ!
Stable Diffusionのノイズとは?
Stable Diffusionにおける「ノイズ」とは、ランダムなピクセルの集合で画像生成のスタート地点のことです。
イメージとしては、「テレビの砂嵐(白黒の点々)」や「まっしろなキャンバス」のように、まだ情報がない状態です。
Stable Diffusionでは、同じプロンプトでも異なるノイズを使用することで違う画像を生成できます。
- ノイズとは、ランダムなピクセルの集合で画像生成のスタート地点
- ノイズが異なれば、同じプロンプトでも違う画像が生成される
img2imgにおけるノイズとは?
img2imgのように、元画像から別の画像を生成する際にもノイズは使用されます。
img2imgでは、元画像にノイズ(ランダムな変化)を加えることで元画像の形状を曖昧にし、新しい画像を生成するための状態を整えます。
- img2imgでは、元画像にノイズを加え形状を曖昧にし生成環境を整える
Stable Diffusionのノイズ除去とは?
Stable Diffusionにおける「ノイズ除去」とは、ノイズの中から情報を「抽出」し、「再構成」する工程のことを呼びます。
イメージとしては、彫刻を作る工程のように、ランダムな大きな石の塊(ノイズ)から、少しずつ石を削り(ノイズ除去)作品を作るイメージです。
Stable Diffusionで画像生成する際、ランダムなノイズからぼんやり人物や背景などの輪郭が描写されていくのは、ノイズ除去によって少しずつランダムなノイズを取り除き、意味ある画像を生成しているためです。
- ノイズ除去とは、ノイズの中から情報を「抽出」し「再構成」する工程
img2imgにおけるノイズ除去とは?
img2imgでは、元画像にノイズを加え形状を曖昧にし、ノイズ除去することで新しい画像を生成します。
またノイズの量が多いほど、元画像の情報が失われ、新しい画像が生成されやすくなります。
- img2imgでは、ノイズの量が多いほどランダムな新しい画像が生成される
ノイズとノイズ除去の比較表
ノイズとノイズ除去の役割について表でまとめると次の通りです。
項目 | ノイズ | ノイズ除去 |
---|---|---|
目的 | 画像生成の出発点、ランダムな初期状態を提供 | ランダムなノイズから意味のある情報を再構築 |
状態 | 完全にランダムなピクセル集合 | ピクセルを整理し、画像として意味を持たせる |
タイミング | 生成プロセスの最初 | 生成プロセス全体で繰り返し行われる |
影響 | 画像のバリエーションを決める | 画像のディテールや品質を決める |